カバラ思想について
カバラ思想について知り得ていることを書く。
従って、口頭で伝承されて来たものである。
数字の持つ意味や解釈については、占いやタロットカード等にも応用されている。
基本的に、生命の樹(セフィロト)の1から10への道筋を通り、また10から1への道筋を通る。
数字の意味は以下の通り。
1.王冠の象徴
2.智恵の象徴
3.理解の象徴
4.慈悲の象徴
5.峻厳の象徴
6.美の象徴
7.勝利の象徴
8.壮麗の象徴
9.基礎の象徴
10.王国の象徴
である。
ここからは私的な解釈になるが、
Ⅰ.元型、創造界
1.個の自覚を持った人間が意志と言の葉により他との交流を通し2.智恵に至る。交流するエネルギーは受容されイデアの顕現として3.理解される。
Ⅱ.形成界
その世界の秩序は4.に守られ、統合され安定化される。安定化された世界は外に向き5.正義と破壊をもたらす。しかし、犠牲と愛を通して6.美によって調和される。
Ⅲ.現実界
美は魅力と感情を生み7.個人としての勝利者を生み出す。個から世界への分析は賢さとノウハウ(術式)生み出し、それを用いて人間は8.社会の管理者としての栄光を手にする。かくて世界を知った人間は全ての記憶を検閲され9.基礎に至る。その集積された叡智は10.王国への橋渡しとなる。
10から1への流れを逆に追うことよって、個というものも説明されうる。
一方で、人間本質を5.判断力や6.美や装飾する傾向、7.分析能力や8.管理能力、9.検閲能力と類するのも興味深い。
心理療法では4の数字が出れば統合と安定、もしくは内面への守りとして重視し、時として喜ぶ訳であるが、4が秩序への厳しさとして表れるということは一見、見過ごされがちなことであるように思う。
ちなみに、知識(真理)と言えるものが、カバラでは3と4か1と6の間に在ると考えられているのも興味深い。