2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

小説『羊と鋼の森』を読んで

2016年本屋大賞を受容した『羊と鋼の森』が手に入ったので、昨今の日本の風潮と重ねあわせて若干の分析と感想を述べてみたい。導入部分を、稚拙な文章力で簡単に要約する。主人公である17歳の「僕」は、期末試験の放課後、先生の言伝で「調律師」を体育館に…

心理的両性具有について

男性性と女性性の発達について、知り得ていることを書く。社会には性役割というものがある。所謂男性らしさ、女性らしさというもの。一般的な発達課題では、自我同一性の獲得のなかに、性同一性と性役割の獲得も含まれる。権威(性役割)受容型か、クロスセ…

感情は普遍的価値を持つか

自分が12歳の時に出した哲学的な結論のひとつに、『感情は普遍的な価値を持つ』ということがある。これについて考えてみたい。小さい頃一人で考えていたこと。形あるものは壊れ風化し、不変のものは存在しない。外界は離人症(現実感喪失)があって信用でき…

思考法について

箸休めに、自分が使っていた思考法について思い浮かぶものを考える。演繹法。前提から結論を論理的に導き出す(構築する)。論理学の範疇。前提の正しい設定が困難なのと数学的思考能力が求められる。正しければ数学的に予測ができる。帰納法。より集めた事…

自由意思と世界

量子力学のコペンハーゲン解釈では、世界は重ね合わせの状態であり、確率でしか表せないという。 世界が重ね合わせであるなら、さながらパラレルワールドのような世界が存在することになる。存在するとしたら無限に可能性は拡散しているのか、あるいはあると…

感情と物自体と価値

物に対する主観的な感情が価値を左右する。http://digitalcast.jp/v/11297/物は同じでも、主観的な意味付けが変わると、価値は大きく左右される。上記のTEDスピーチでは絵画贋作の話や、痛みの実験など、様々な実際例を挙げて説明される(和訳のみ表示すると…

ユング心理学と見立て

ユング心理学と見立てとの関連について、やや専門的に知り得ていることを書く。ユング心理学は基本的に、補償作用と展望の心理学である。 タイプ論。劣等機能の開発を通して全体性(totality)を得る。 外向的な人は内向的な側面を、内向的な人は外向的な側…